東京6大学野球の東大の新監督に、OBで元中日選手、引退後は中日球団代表を務めた井手峻氏(75)が就任することが4日、分かった。13年から指揮した浜田一志監督(55)が退任。近く行われるOB総会の承認をへて、東大初のプロ出身監督が誕生する。

まずは連敗ストップへ、元プロの指揮官を立てる。東大は創部100周年の今年「最下位脱出」を掲げたが、20戦全敗。17年秋からの連敗は42まで伸びた。投手陣が早い段階で打ち込まれる。あるいは、投手陣が抑えても、打線の援護がない。投打がかみ合わない惜敗も多く見られた。井手氏はプロで投手、野手、ともに経験。チーム力の底上げが期待される。15年に中日の取締役相談役を退任。同年に学生野球資格を回復した後、母校・新宿の外部コーチを務めた。アマチュア野球への意欲は強く、今度は東大の強化に尽力する。

◆井手峻(いで・たかし)1944年(昭19)2月13日生まれ。幼少時に佐賀県から東京都へ転居。新宿から東大に入学し、投手でリーグ通算4勝。三菱商事に就職内定したが、66年2次ドラフトで中日から3位指名を受け入団。ドラフト制後初の東大出身プロ野球選手になった。67年に投手で1勝4敗。70年、外野手に転向し、76年までプロ通算359試合、64打数12安打(打率1割8分8厘)、1本塁打、2打点。引退後は78~86、92~95年に中日コーチ、2軍監督を歴任。13年には球団代表を務めた。右投げ右打ち。

◆東京6大学の元プロ監督 最近では大久保秀昭(慶大)小宮山悟(早大)の両監督がいる。かつては服部力監督(法大=57~60年)江藤省三監督(慶大=10~13年)らが務めた。