日本女子プロ野球機構はわかさスタジアム京都で、31選手の退団試合を開催した。同機構は健康食品会社「わかさ生活」(本社・京都市)が10年に設立。今季は埼玉、京都、愛知の4球団の選手が同社と社員契約を結んでいたが1日に、所属71選手のうち、36選手が退団すると発表していた。

彦惣高広代表理事(41)は大量退団について「リーグを存続させることは、理解しがたいぐらい1社にかかる時間と労力、金額が想像を絶するもの。形を変えてでもリーグを継続していく判断」と運営資金面で負担が大きかった背景を説明。8月に新規参入企業などを募ったが、具体的な話し合いに至らなかった。

11、12年に最多本塁打&投手ベストナインと二刀流の小西美加投手(36)はプロ契約継続を希望したが「来季の構想外」とされ退団。先発で最終登板し「海外の国で野球を普及させたい」と夢を語った。「美しすぎる野球選手」の加藤優外野手(24=埼玉)も1番左翼で出場。観客約1200人の前で中前打を放った。「プロがあったから目標にしてやってこれた。今後はアマチュアで続ける。1年間かけて、女子選手が目指す場所をつくりたい」と現役続行の意思を明かした。

来季は残った35選手と8人のテスト合格者を加えた43選手がリーグ戦を行う。球団数を減らすかなどは未定。彦惣理事は「構想はあるが白紙」と話すにとどめた。【南谷竜則】