有終の美を飾る。東京6大学リーグを制し、明治神宮大会(15日開幕)に出場する慶大・郡司裕也主将(4年=仙台育英)が14日、明治神宮を参拝した。他の出場校の監督や主将らとともに大会の成功を祈願すると、気合たっぷりに話した。

「日本一になって監督を胴上げしたい。日本一になるしかないです」

今秋リーグ戦は開幕から連勝を続け、最終週の早大1回戦にも勝って、3シーズンぶりの優勝を決めた。試合後、岡部長や自らの胴上げは行われたが、大久保秀昭監督(50)は宙を舞わなかった。「日本一になって胴上げしてくれ」と言われたからだ。

大久保監督は今季限りで退任する。郡司は、開幕前から「日本一の監督にしたい」と言い続けてきた。願いをかなえる機会が訪れた。

初戦は、17日の第4試合。大商大と東海大札幌の勝者と対戦する。リーグ戦と異なり、一発勝負のトーナメント。カギを問われ「データが少ないので、相手どうこうより、自分の役割を理解すること。投手なら、どう打ち取るか。打者なら自分の能力を分かって、どういう打撃をするか」と答えた。捕手としては「試合中に相手打者の感じを分かるように。嗅覚を持ってやりたい」と話した。

4番でもある。文字通り攻守の要は、中日からドラフト4位指名を受けた。プロに挑む前に、学生野球最後の栄冠を目指す。