広島佐々岡真司監督(52)が17日、岡田明丈投手(26)の来季セットアッパー起用プランを明かした。

16年から先発の一角を担い、17年には12勝を挙げた右腕は、今季3試合の出場で0勝2敗、防御率14・14と苦戦。今季チームの課題となった勝ちパターンの再構築を期し、「ボールの強い投手を後ろに置きたい」と指揮官の考えのもと、岡田を候補の1人として挙げた。

   ◇   ◇   ◇

宮崎・日南秋季キャンプ最終クール初日、佐々岡監督がブルペンで投球練習を行う岡田に熱視線を注いだ。「全部が全部ではないけど、他のチームのリリーフを見ても150キロの直球を投げるのが当たり前の中で、やっぱりボールの強い投手を後ろに置きたい」。来季の巻き返しへ勝ちパターン再構築を図る中、岡田の配置転換プランを口にした。

「フェニックス・リーグ、キャンプを見ていく中で、岡田はスピードボールでファウル、空振りがとれて、縦の変化で三振もとれる。そこを生かしていけば、十分に中(継ぎ)でいける感じはしますね」

今季は今村、一岡、中崎らリーグ3連覇を支えたリリーフ陣が故障などで離脱。勝ちパターンを固定できず、チームは最終的にクライマックス・シリーズ進出を逃した。佐々岡監督は「(岡田が)勝ちパターンに入ってくれたら層も厚くなる。競争の中でやっていく中で、いいきっかけにしてくれれば」と期待した。

岡田はリリーフ転向について「先発でやってきたというのはある。寂しい気持ちはありますけど、新しいことに挑戦できる環境をもらえるのであれば、挑戦していけたらと思います」。現在は強い直球をストライクゾーンに投げることに重点を置きつつ、横山1軍投手コーチ指導のもと、直球と同じ腕の振り、同じ握りで曲げるという新スライダーの改良に着手している。

岡田は自己最少出場となった今季について「いろんな経験ができた1年だった」と前向きに捉えた。「悔しい気持ちから入っているので、今はすごく充実して練習できています。オフにしっかり(取り組みを)固めていければいい結果になっていくと思う」。再起を期す右腕が、王座奪還のキーマンとなりそうだ。【古財稜明】