阪神の秋季キャンプに再合流した山本昌臨時コーチ(54)が、藤浪のステップアップに太鼓判を押した。

「まず最初に右打者への体近くに行くのを直そうと、これまでやってきた。昨日は点を取られて暴投もあったけど、1つ進んできているかなと」。前日17日の紅白戦で、藤浪は2回3安打3失点2四球。抜ける球はなかったが、引っかける球が何度か見られた。

同臨時コーチは所用でキャンプを離れていたが、映像を送ってもらい、チェックしていた。「一番はまず不安点をなくしてから。その意味では(結果に)ホッとした部分もある。左打者への引っかけがあったのは、形が変わってきている証拠」。投球内容は想定内。完全復活への“第1段階”をクリアしたと話した。

この日も藤浪のブルペン投球を見守り、左手の使い方などを指導。威力ある直球が決まり、コーチ陣から感嘆の声が上がる場面もあった。藤浪自身も「ちょっとずつ出来ているので、オフにしっかりやって、来季につなげられるようにやっていきたい」と前向きに話す。

「(抜ける球は)確実に減っている。ポジティブにとらえてね。次はピンポイントで狙ったところ付近に投げられるように」と山本臨時コーチ。これから“第2段階”へ。オフシーズンのさらなる上積みを期待した。