関大(関西5連盟第1)はタイブレークの末、東海大(関東5連盟第2)を下し、72年以来47年ぶりの優勝に王手。決勝の相手は慶大(東京6大学)となった。72年大会では2回戦で慶大を1-0で下しており、同大会での対戦も47年ぶりとなる。

大阪桐蔭で17年センバツ優勝メンバーの関大・坂之下晴人(2年)が、47年ぶりの決勝進出を決める一打を放った。9回2死から同点に追いつかれ、延長10回無死一、二塁からのタイブレーク。先頭打者が三振で、嫌なムードが漂ったが、坂之下が振り払った。「普段は逆(右翼)方向だが、内角へ来る気配がした」と、内角への変化球に反応して左翼を越える適時二塁打。ベンチに向かってほえた。

72年優勝の立役者で、阪急でも活躍した山口高志アドバイザリースタッフから、春季リーグ前にバットを極端に短く持つようアドバイスを受けた。「今までは指2本くらいだったんですが、拳1個と指1本だから指6本くらい短く持っています」。85センチ、900グラム弱のバットを短く持つことで「最後までボールを見られる。コンパクトに振れる」と打力アップ。「打撃投手のL字ネットの右にしか打たない」と徹底した右打ちの成果で、この日の内角打ちでも体が開かず打球がファウルにならなかった。「甲子園もレベルが高かったが金属バット。関大らしい試合をして日本一になりたい」。短く持って木製バットも克服した坂之下が、47年ぶり日本一へ貢献する。【石橋隆雄】