西武が23日、多和田真三郎投手(26)を契約保留選手にすると発表した。9月に頻脈性不整脈と発表していたが、その原因が「自律神経失調症」であると公表。渡辺GMが今月に多和田と話し合い、同意を得て契約保留選手にすることを決めた。同GMは「難しい病状。我々も慎重に進めてきた」と説明。回復のめどが立ち次第、契約更改を行う予定だが、来季開幕は絶望的でシーズン中の復帰も不透明となった。

現在、多和田は復帰を目指して治療を続けながら、自宅で軽い筋トレなどを行っているという。昨季16勝で最多勝のタイトルを獲得。今季は開幕投手を務めたが1勝6敗と成績を残せず、8月4日に登録抹消されていた。9月11日に不整脈が発表され、練習に参加せず治療に専念してきた。

過去にはソフトバンク中村晃が今年3月に同様に診断を受けたことを公表し、5月に1軍復帰した。来季中の復帰は7月31日までの登録がリミット。同GMは復帰に向け「グラウンドに立って練習ができるようになれば契約することになる。今はまだグラウンドに立つことができていないので」と見通しを語り、専門医と連携を取りながら病状回復を待つ。

◆契約保留選手 支配下選手のうち、球団が翌年の契約締結の権利を保留する選手。12月2日に公示される。保留選手は他球団と契約交渉できない。保留が1月10日以後に及ぶ場合、前年年俸の365分の1の25%(多和田の場合、推定で約5万4800円)を1日分とし、日割り計算で手当が支払われる。契約保留期間は21年1月9日まで。

◆多和田真三郎(たわた・しんさぶろう)1993年(平5)4月13日、沖縄県中城村生まれ。中部商-富士大を経て15年ドラフト1位で西武入団。18年に自己最多の16勝を挙げて最多勝。今季は推定年俸8000万円。182センチ、82キロ。右投げ右打ち。