東都大学リーグの亜大が6日、東京・あきる野市の正一位岩走神社で必勝祈願後、日の出町の同大グラウンドで始動した。

井端2世がチームを引っ張る。生田勉監督(53)は、今秋のドラフト候補で主将も務める矢野雅哉内野手(3年=育英)を同校OBで現在、侍ジャパンのコーチを務める井端弘和氏と比べ「井端以上。矢野は守備に打撃。肩が強い」と評価した。

遠投はホームベースから投げ128メートルの外野ラバーに直撃するほど。守備は1歩目の速さとフットワークの良さが評価され、1年春から遊撃手として試合に出場した。昨夏のキャンプでは課題の打撃に取り組み、開花。秋季リーグ戦では首位打者を獲得し、ドラフト候補に名乗りをあげた。スカウト陣からも「身体能力は抜群」と評価は高い。矢野は「井端先輩に少しでも近づけるように頑張りたい。まずはリーグ優勝と日本一を達成です」と今シーズンの活躍を誓った。

亜大は昨年、下級生中心のチームでリーグ戦に臨み、秋は一時、下位争いをするなど苦しいシーズンを経験した。矢野だけでなく、他の選手たちも経験を積み、成長。中でも投手陣は豊富だ。

昨年、大学全日本に選ばれた内間拓馬投手(3年=宜野座)、最速152キロの平内龍太投手(3年=神戸国際大付)。さらに昨秋、チームを引っ張った松本健吾投手(2年=東海大菅生)、青山美夏人投手(1年=横浜隼人)とそろう。生田勉監督(53)は「投手も順調に伸びている。大学全日本に負けない戦力ではないかと思う」と自信を見せた。

14年(平26)春、東都大学野球リーグ戦史上初となる6連覇を達成したが、16年(平28)秋から7季、優勝から遠ざかっている。戦力が整った今年。新たな歴史を刻む。