無安打記録を阻止した打者を「ノーヒット・スポイラー」という。中日の平田良介外野手(31)が昨年、自身4度目を記録した。7月24日の広島戦だ。ジョンソンの前に1安打だけ。3回2死後、平田の右前打が唯一のそれだった。「阻止(そち?)の名は」「平田と申します」。

11年8月9日の阪神戦、同年10月8日の巨人戦、そして18年8月18日の巨人戦(1人2安打)でもノーヒット・スポイラーに。この時点で「3度打ちマン(サンドウィッチマン?)」。過去5度が最多で、坪内道典(名古屋)が記録している。4度以上は平田で12人になった。

4度記録している中に野村克也がいる。平田は4度すべて負けだが、野村は2勝していた。58年8月31日の阪急戦は1-0、66年5月28日の近鉄戦は2-0。ともに野村唯一の安打が本塁打という「1本勝ち」。「阻止(都市?)伝説」といっている。

昨年の平田は肉離れ等の故障があり、95試合の出場にとどまった。それでも味方が沈黙する中、しっかりと本領を発揮した。最多の5度目に期待がかかる。まあ「四の五のいわず?」ケガなく、元気にやってもらおう。【米谷輝昭】