阪神原口文仁捕手(27)が、和歌山県すさみ町総合運動公園で、実行委員長を務める「チャリティーランフェスティバルinすさみ」に参加し、昨季から取り入れる「愛用メニュー」を明かした。

昨年1月に大腸がんの手術を受けた後、闘病中に気を使ったのは食生活。「病気をしてからより一層気を使うようになりまして」。よく食べるようになったのが精米機製造や米販売の東洋ライス(本社・東京、和歌山)の「金芽ロウカット玄米」。一般的に玄米は白米に比べて栄養価は高いが臭みがあり、おいしくないとされているが「白米を食べているような感覚。味もおいしい」と復活のエネルギーにした。

玄米パワーのおかげもあってリハビリの末に昨年6月に復帰。43試合に出場してサヨナラ打も放ち、球宴では2試合連続本塁打とファンの期待に応えた。この日のイベントはがんの手術後にすさみ町で静養したのがきっかけで、がん患者を支援したいと開催。思い出深い地でファンと触れ合った。春季キャンプに向けて体調が万全だとした上で「自分の今までの成績では足りない。もっともっと結果を残さないといけない」と決意を示した。【只松憲】

○…原口は参加者にがんの早期発見、早期治療を呼び掛けた。「元気なうちに、自分の体を守る意味で健康診断や人間ドックに行ってほしい」。自身も体調不良で人間ドックを受診したことがきっかけで大腸がんが見つかった。「周りの人にこのイベントの話をしてほしい。今後幸せに生活できるように協力し合えれば、今日は意味のあるイベントになる」。収益の一部は患者支援団体に寄付する。

◆すさみ町 紀伊半島南部に位置する、和歌山県西牟婁郡の町。同町のサイトによると、昨年12月31日の人口は3919人。主な産業は農林漁業で、イノシシとブタの交配種「イノブタ」の発祥の地としても知られる