ロッテのドラフト1位、佐々木朗希投手(18=大船渡)が、2月1日からの沖縄・石垣島キャンプで1軍スタートすることが22日、決まった。都内でのコーチ会議を終えた井口資仁監督(45)が明言した。経験豊富な吉井理人1軍投手コーチ(54)の直接指導の下、最速163キロ右腕が磨かれていく。

佐々木朗の石垣島キャンプ1軍スタートが決まった。井口監督が「上の方でスタートさせます」と明言した。新人合同自主トレ、体力測定、メディカルチェックを経て「問題なし」の判断が下された。

高校生の体力に合わせ、フルメニュー参加にはならない見込み。それでも1、2軍とも同敷地内で行われる環境下で1軍に抜てきした理由は「体力を含めて、吉井コーチのもとでフォームをしっかり固めるということでもあります」(井口監督)だった。NPB、メジャーと経験豊富な吉井投手コーチに、令和の怪物の第1歩を託す。

吉井コーチは「彼が投げる感覚が、高校の時の絶好調の状態に戻らないと実戦には行けない」とキャンプでの育成方針を話した。最後に登板した韓国でのU18W杯から、すでに4カ月以上がたつ。「マウンドで投げる感覚を鈍らせると、戻すのは難しいんです」。

プロ入り後、先輩たちのハイペースに合わせていたら「戻すのに1年半かかったんです」と振り返る。自身の体験を踏まえ「そうならないように、こっちでコントロールしたい」と話した。「実際に投げる姿を見て、いけるなと思ったらすぐマウンドに入るかもしれない」と、状況次第では第1クールでのブルペン入りもありそうだ。

キャンプインを10日後に控え、佐々木朗も運動量を上げている。22日は全体練習後に1人で追加ノックを志願。約20分間、軽やかな身のこなしで120本を受け続けた。「土のグラウンドに慣れたかった。キャンプの時、フィールディングで足を引っ張らないように」と精力的に動いた。

26日に他の新人や若手選手たちと石垣島へ先乗りし、キャンプインに備える。

「暖かいので今より強度を上げた運動ができるのかなと思います。キャンプでどんなことをするか分からない。慣れない環境で初めての人が多い中で不安というか頑張っていかなきゃいけないなと」。

初めましてばかりのチーム関係者約100人へのあいさつや、長い遠征。どきどきを募らせながら、1軍スタートへの気持ちを引き締めていく。【金子真仁、鎌田良美】