#休校になった君たちへ-。1日に高校を卒業したロッテのドラフト1位・佐々木朗希投手(18=大船渡)が4日、次なるステップ「対打者」に向け、投球を再開した。12年間の学校生活でビッグになった卒業生は“在校生”の子どもたちへメッセージを贈った。プロ19年目の西武栗山巧外野手(36)は、すでに名案を実行していた。野球少年でもある自身の子どもにオープン戦のリポート作成を提案。休校で空いた時間を有効活用させる。

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休校になったわが子へ、名案はすぐに伝えた。栗山は無観客試合が決まると、少年野球でプレーしている小学2年生の子どもに言った。西武のオープン戦をテレビで見て、リポート作成することを。「パ・リーグTVとかで見られるから書いてみろ、と。野球が好きなんだからやってみなって言ったんです。好きな選手、好きなプレー、良かったと思ったところでもなんでもいい。いつも話していることを書いてみなさいって」。その宿題に子どもは「分かった」と即答した。

休校で空いた時間を好きなことに費やす。朝起きて、学校へ行き、授業を受ける。本来なら夕方まで過ごす時間が、突然自由時間になった。何をすればいいのか分からないまま、とまどいもある。ならば、好きなことに打ち込めばいい。「だからちゃんと見ておけよって言ったんです。その分、僕もしっかりせんといかんのですけどね」。その言葉は親心であり、プロ野球選手ならではでもある。

打撃を突き詰めプロ19年目。通算1825安打で西武歴代最多記録更新中のヒットマンは、世間の子どもたちにも目を向ける。「好きなことに特化して目標を立てて極めてもらいたいですね。何でもいいんで。こういう時間を自分の好きなことに使って、何かを成し遂げてもらえたら」。西武のオープン戦はあと8試合。どんなものが“提出”されるか、今から楽しみにしている。【栗田成芳】