日本プロ野球は新型コロナウイルスの感染拡大を受けて3月20日からのシーズン開幕を延期することを9日、決定した。Jリーグと行った第2回の対策連絡会議で専門家から感染拡大傾向が続き、感染予防への球場の準備態勢が必要であることから延期を提言された。

その後の12球団の代表者会議で延期を決め、12日にも日程再編の代表者会議を再度、行うことを決めた。斉藤コミッショナーは4月中の開幕を希望したが、オリンピック(五輪)イヤーで全143試合を通常開催で消化するためのハードルは高い。

以下は各球団代表、監督らのコメント。

▽巨人今村球団社長 すごく残念で断腸の思いです。プロ野球はファンとともにあるので、その形にこだわっていきたい。社会的状況を受け止めながら前に進んでいきたいなと思います。

▽広島鈴木球団本部長 143試合をいかに出来るかが(日程に関する議論の)前提。CSをどうするかなど、最悪の場合こういう日程を組まないといけないというシミュレーションは行いました。

▽DeNA三原球団代表 (公式戦を)無観客で開催するという議論は出ていない。(日程に関する議論は)143試合を通常開催することがベースで、そこはずれていない。(日程は)いろんな要素を組み込んで考えていくことになる。

▽DeNA岡村球団社長 全ての方の健康を第一に考え、このような決断に至りました。プロ野球の開幕を楽しみにお待ちいただいた皆様におかれましては、このような決断になったこと、大変申し訳ございません。開幕を安心安全に迎えられるよう全力を尽くしてまいります。

▽DeNAラミレス監督 開幕は延期となりましたが、横浜DeNAベイスターズとしてリーグ優勝、日本一を獲得するという目標は変わりません。チームとしては、来るべき開幕に向けて変わらず、準備をしていきます。

▽阪神藤原オーナー 病気が広がるのはなるべく避けるということは必要でしょうが、さて今度はどうやって開幕の時を決めるのかは難しいですな。選手も体調に気をつけて、その間の調整と、時間ができた分、チームプレーができるよう頑張ってほしいですね。

▽阪神矢野監督 もちろん、やりたかったし、準備も3月20日に合わせていたので、残念な気持ちはあるが、新型コロナとか、日本だけでなく、広まって大変な中。それを考えると仕方がないことだと思う。

▽阪神筒井外野守備走塁コーチ 僕らは決まったことに対して、準備していくしかない。

▽中日与田監督 新型コロナウイルスの感染を防ぐためにプロ野球界として最善の措置をとっていることなので、我々もそれに対応していきます。ファンの皆様のためにも、気持ちよく試合ができる日を待ち望むとともに、1日でも早く終息することを願います。

▽ヤクルト江幡球団専務取締役 (再開時期は)我々だけで決められるものではない。(試合は)ダブルヘッダーとか、十何連戦とか、やってやれないことはないだろうけど、どれが現実的かはこれから決めていかないといけない。(開幕までの間は)何もしないわけにはいかない。

▽西武辻監督 3月20日に向けて調整を続けていましたが、このような状況ですし、延期は仕方ないことだと思います。調整は変わらずにしっかりと続けていきますが、楽しみに待っているファンの方々もたくさんいらっしゃると思うので、1日も早く開幕を迎えられることを願っています。

▽西武飯田球団本部長 できる策というのを、何を、どこまで、どう、できるか検討していく。細かく、シミュレーションして検討していくことになる。

▽楽天三木監督 いろいろな中での判断だと思います。NPBの一員として、やれることは全力で協力したいと思います。延期に対しましては、選手が少しでも良い形で開幕を迎えられるよう、修正、調整、対応に努めていきたいと思います。

▽ロッテ井口監督 開幕延期は非常に残念ですが、我々は気持ちを切らさず、新たに設定されることになる開幕日に向けて備えるだけです。こういう時だからこそ、プロ野球は明るい話題をファンの皆様に提供しなくてはいけないと思います。

▽日本ハム川村球団社長 20日はやはり難しいだろうとしっかり認識した上で、次は143試合をしっかりしたいという中でスケジュールをどうするか。したい、という我々の思いと社会でどう擦り合わせが必要なのか。基準はどうなのか。今日は多角的に議論した。

▽オリックス森川球団本部長 苦渋の決断でやむなし。プロ球団の経営の収入面は入場料、放映権料、グッズといろいろとあるが、ウイルスの感染拡大が沈静化しないと影響は出てくる。だが、このままでは開幕できないという判断です。