BCリーグの福島レッドホープスは10日、郡山市内の開成山大神宮で必勝祈願を行った。

昨季は前期4位、後期5位でリーグに加盟した15年以降4年連続で続いていた東地区チャンピオンシップ進出も途絶えた。岩村明憲監督(41)は「『15年以来の優勝と去年の雪辱を果たしたい。1年間けがなくやっていきたい』と神頼みというところでお願いしました」と語った。

2年目の小倉朋之捕手(22)が新主将に就任し、新入団12選手が加わり、新生福島が始動した。ところが、新型コロナウイルスの影響で、普段から利用している練習場が10日から使えなくなった。それでも昨季は四球が多く不安定だった投手強化など戦力底上げへ前を向く。岩村監督は「投手陣の整備は急務であって、整備どころか1人1人成長させないといけない。どういうバッターであっても積極的にストライクを投げていくピッチングが野手に伝われば、歯車がかみ合うと思う」と相乗効果を期待する。

11日で東日本大震災から9年。「震災がなければこのチームはないと言い切れる。そのために存続させて、ここまでやってきた」。球団名に入っている「ホープ」は希望を意味する。「福島の子どもたちは、(コロナで)9年前に経験した遊べないストレスをまた経験しているとなると、いたたまれない気持ちになる。いろんな運動をしてと呼び掛けたい」。岩村監督率いる福島が野球を通じて希望を届ける。【山田愛斗】