阪神の高卒ルーキー勢がカツを入れられた。

2軍の中日との練習試合に先発したドラフト2位の井上広大外野手(18=履正社)と同4位の遠藤成内野手(18=東海大相模)が苦戦。初球から振れない消極性を、手厳しく指摘された。

前日20日に豪快アーチを懸けた井上は一転して4打席連続空振り三振の屈辱だ。2回は2ボールから山井のスライダー、カーブを見逃して並行カウントに戻され、最後はフォークに空を切った。3回は逆に速球を見逃して2球で追い込まれて、後手に回った。

平田2軍監督は「真っすぐを見逃し見逃しで三振しているようではダメ。初球から振りにいっての三振と見逃しでの三振は違う。遠藤にしてもチャンスでね。向こうの高卒ルーキーを見習わないと」と言う。引き合いに出したのが敵のドラフト1位石川昂と同5位の岡林だ。強振し、粘られ、2人に適時打を浴びた。

遠藤は2回2死満塁で見逃し2球で追い込まれて三振。6回に初球を左前へ運んだが「初球からどんどん振っていって自分のタイミングを取れる」と自戒。井上も「自分のスイングを心掛けたい」と言う。この日は中日の新人に軍配。失敗も糧にする。【酒井俊作】

▽阪神北川2軍打撃コーチ(試合中、新人に積極性を出すよう指示)「振っていかないと何も始まらない。向こう(中日)の子は打ちにいって見逃す、少々のボールでも振る。見ていて気持ちがいい。井上、遠藤も最初はできていたけど配球を読んでしまう。初心を忘れてはいけない」