中日ドラフト1位石川昂弥内野手(18=東邦)がほろ苦い1軍デビュー戦を飾った。25日の巨人との練習試合(ナゴヤドーム)に「3番三塁」でスタメン出場。初の1軍合流は3打数2三振で快音を響かせられなかった。

「打てなかったけど、しっかり積極的に振っていけた。いい経験、いい勉強になった」。1回の第1打席は3球目を打って、三ゴロ敵失で出塁。4回の第2打席は3球すべて空振りで三振を喫した。先発戸郷に対しては1、2打席の計6球すべてをスイングした。7回の第3打席は、2番手与那原の5球目まで見送りカウント3-2から直球を空振りした。

収穫もあった。第2打席の空振り三振前の2球はともに低めの変化球。「見逃したい場面だけど、バットを出したら、当たった(ファウル)ので」。昨季プロ初勝利も経験している1学年上の戸郷の球に反応できたことを素直に喜んだ。

与田監督もドラフト1位の3打席に笑顔を見せた。「意思が伝わるような打席で、何を考えているのが伝わった」。26日はオリックスとの2軍練習試合に出場。その後も2軍で経験を積む。新型コロナウイルスの感染拡大余波で、開幕は早くても1カ月後。「(開幕1軍は)あきらめていないです。2軍で結果を出して、アピールしたい」。竜の主砲候補生はしっかり前を見据えた。【伊東大介】