ソフトバンク上林誠知外野手(24)が「キングダム&大谷」に学ぶ。21日、ペイペイドームで自主練習を行った後、オンラインでの取材に対応。

新型コロナウイルス感染拡大の影響で自宅にいる時間が増え、アニメと動画で心身を鍛えていることを明かした。

アニメを見る機会が増えたと言い「『キングダム』を見ていますが、勉強になるんです」と切り出した。中国の春秋戦国時代が舞台で、主人公が下僕から将軍になる姿を描いた作品にはまっている。

上林 気持ちの部分ですかね。誰にも負けたくない。悔しい思いをしながら、それでも立ち向かっていく姿は見習わないといけないと思うし、自分に重ね合わせて見てます。これから先もそういうこともあるし、でっかい目標は変えずにいきたい。

昨年は右手甲の骨折で、満足のいくシーズンを送れなかった。リベンジを期した今年は、オープン戦まで好調を持続していた。コロナ禍に勢いをそがれたが、自宅でのアニメ観賞でメンタル面を鍛えている。

技術の向上も忘れない。「自分がどういう選手と似た選手なのかと考えて、動画を見ている。(米エンゼルス)大谷さんとか(元巨人)小笠原さんとか。体の使い方が似ているなと思ってます」。特に大谷に関しては動画を見ながらバットを持ち「試しながらやってます」と部屋での打撃フォームチェックに励む。

「今までは右足(の前)で打つ感覚だったが、腰の右側に負担がかかるので、左足の前というか、ポイントを体の近くに持ってきて打つようにしているんですが、大谷さんはそれがすごい」と見習うべき点を挙げる。緊急事態宣言が発令され、球界は苦境に立たされるが、メンタルもテクニックを向上させて完全復活を図る。【浦田由紀夫】

◆「キングダム」 週刊ヤングジャンプ(集英社)で06年から連載中の春秋戦国時代を舞台にした漫画。原作は原泰久。戦争孤児で下僕の出の主人公・信が天下の大将軍へ成り上がる姿や、秦国の天下統一を描いた。現在57巻まで発売され、累計販売部数は6400万部を突破している。12年からテレビアニメが放送され、今年4月からは第3シリーズが放送中。昨年には主人公の信を山崎賢人が演じた実写映画も話題になった。