広島西川龍馬内野手(25)が18日、左腕攻略へ闘志を燃やした。雨天のためマツダスタジアムの室内練習場で行われた午前組の練習に参加。居残り特打では左投げの岩本スコアラーに打撃投手を依頼し、DeNA今永の名を挙げるなど実戦を想定した打撃練習に取り組んだ。6月中の開幕へ向け、ギアを上げていく。

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西川は「昨日、夢に今永さん出てきたわ~」と語り、居残り打撃練習に臨んだ。「投手、DeNA今永さん!」。左投げの岩本スコアラーに打撃投手役をお願いし、鋭い打球を連発した。最後にはDeNA戦の2対2、同点で迎えた9回裏1死満塁の打席を想定。スライダーを右方向に運び、「右犠飛」で“サヨナラ勝利”。夢の中でも「試合して、打ったような気がします」と明かした。

左腕攻略に意欲を燃やした。「右よりも左を多めに打とうかなと思った」。一般的に左打者にとって左腕は天敵だが、西川は「苦手意識はないです」と話す。昨季は右腕相手には打率2割9分7厘、左腕相手には打率2割9分8厘と苦にしなかった。昨季の今永との対戦では17打数7安打で打率4割1分2厘だった。しかし「やられてるイメージしかない」と振り返った。

さらなるレベルアップへ試合終盤の「中継ぎ左腕」攻略を課題に掲げた。「ワンポイントとか後半の左投手はスライダーが曲がる投手が多い」。苦手としている中日岡田、阪神岩崎らをイメージし、練習中も直球と変化球を交ぜた「ミックス」の投球を打撃投手に要求。克服に努めている。接戦や、緊迫した場面で登板する相手だけに、「そこで打てば流れも変わるし、自分にもプラスになる」と前向き。攻略方法については「割り切りだと思う」と球種やコースの絞り込みなどで対策していく構えだ。

昨季は自己最多の16本塁打を放ったが、内訳は右腕から14本、左腕からは2本だった。西川は「左はあんまり大きいのは狙ってない。遊撃の頭に強い打球を打つイメージで打ってます」と説明。「左で大きいのを狙ったら体が開いてしまう。左の時こそ体を閉めて、より逆方向を狙って打っています」と明かした。持ち前の対応力で左腕攻略に磨きをかけていく。【古財稜明】