西武森友哉捕手(24)が、進化して帰ってきた。チーム練習再開2日目となった19日、埼玉・所沢のメットライフドームで打撃感覚を探った。

球団スタッフが参加出来るようになり、フリー打撃はこれまでのマシン相手から打撃投手が相手。「人が投げた球を打つという感覚を取り戻すこと」に意識を置きバットを振った。1カ月半に及ぶ自主練習を乗り越え「しっかりと体をつくった。下半身の強化であったり一から体をいじめ抜いた。より強い体になったんじゃないかと感じています」と言い切った。

山川と濃密な時間を過ごした。オフの自主トレ同様に、自主練習もMVPコンビで追い込んだ。4月には捕手トレを導入。本職の森が講師役となって、ワンバウンドの捕球練習など、股関節の強化と柔軟性の向上に取り組んだ。悲鳴を上げる仲間を先頭で引っ張り「自主練ならでは。この練習は打撃にも生きる」と工夫をこらしながら、無駄な時間にはしなかった。

体は一回り成長できた。あとは実戦感覚を取り戻すだけ。「単純に実戦の機会が短いので難しい。なるべく急ピッチでつくらないといけない。1日の練習時間も限られているし、その中で感覚を戻さないといけないので、より集中していかないといけない」。ブルペンでは投手とのコミュニケーションも深めていく。

この期間、苦しんだことは1つ。「焼き肉屋さんにいけなかったことですかね。大変です。行きたかったですけど。ちょっとつらかった」。心身ともにタフさを増して、扇の要に座る。【栗田成芳】