#プロ野球選手1年生のきみへ-。西武は20日、育成アマチュア担当スカウトからルーキーへ送る手紙第7弾を公開した。東海・北陸地区担当の安達俊也スカウトから、ドラフト5位柘植世那捕手(22=ホンダ鈴鹿)への手紙。ルーキー捕手に、おうち時間が長いこんなときだからこそ、「バーチャル配球」を薦めた。

柘植世那くんへ

私がライオンズのスカウトになり担当になった1年目、平井を指名した年(16年ドラフト)に健大高崎高校(高崎健康福祉大高崎)からホンダ鈴鹿に入ってきたのが君だったね。当時は飯田(現オリックス)という捕手がいたから出場機会こそなかったけど、翌年グラウンドに行ってみると、ひとまわり大きくなった君がいて、コーチからの推薦もあって今年は柘植でいこうと決めたんだ。

初めて試合をみたとき、インサイドワークや投手への声掛けなど、捕手らしい捕手だなと印象を持ったのを覚えているよ。打撃はまだまだだったけど、守備についてはすでに合格点だったし、野球は点を抑えることが大事だからね。

研究熱心な君だから心配はしていないけど、1つアドバイスをするなら、たくさん時間のあるこの時期に相手打者の研究をしてほしいな。無事に開幕したときに生かせるような“バーチャル配球”で、ライバル達から1歩抜け出してくれたら。

おとなしい性格ではあるけど、グラウンドに出れば堂々と、ずぶといところはプロ野球選手としてとても大事なことだから伸ばしてほしいと思っているよ。キャンプ地でも先輩に溶け込んでいたし、心配はないな。ライバルたちに危機感を与えられるような捕手に成長してください。

埼玉西武ライオンズ育成アマチュア担当 安達俊也