阪神の主将糸原健斗内野手(27)が23日、開幕に向けた1歩を実感した。午前から投手、野手とも同時間に練習を行う「集合練習」が始まり、1軍は甲子園、2軍は鳴尾浜に分かれて、投内連係などチームとしての練習メニューが再開した。

甲子園での練習後にオンラインで取材に応じた糸原は「投手と野手が連係して、初日にしてはだいぶコミュニケーションを取れてできた。良かったと思う」と振り返った。練習前には矢野監督から選手らにスローガン「It's 勝笑(しょう) Time!」や日本一を目指すことの再確認があった。主将2年目の糸原は「また一からスタートして最高の1年にしたい」と力を込めた。夏の全国高校野球選手権が中止になったことに関しては、甲子園を本拠地とする立場として「ありがたみを感じながらやっていきたい」と話した。

新型コロナウイルスの影響でチームは3月27日から活動を休止。4月15日から自主練習を再開し、5月19日からは首脳陣が視察する中で投手陣と野手陣で時間差をつけた「分離練習」を行ってきた。1、2軍のメンバー振り分けも行われていなかったが、今後は1軍が甲子園、2軍は鳴尾浜と完全にメンバー振り分けられる。今後はシート打撃や紅白戦など順次調整の段階を上げていく模様で、実戦感覚を取り戻し、最短6月19日の開幕へ備えていく。【奥田隼人】