#開幕を待つファンへ パ・リーグを代表するスラッガーたちが、一気に調子を上げてきた。日本ハム清宮幸太郎内野手(21)は、右中間への特大本塁打を含む3安打。ソフトバンク柳田、ロッテ井上、オリックス吉田正らチームのカンバンも持ち味を十二分に発揮し「6月19日OK」を印象づけた。あと3週間、レッドゾーンまで胸を高鳴らせて幕開けを待ちたい!

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清宮が、チーム練習再開後、初めて行われた実戦形式のケース打撃で、特大アーチを含む3打数3安打の活躍で首脳陣に猛アピールした。

若き大砲の笑顔が輝いた。1、2打席目で中前打を放ち、迎えた3打席目。フルカウントから守護神、秋吉の直球を力みなくすくい上げた。高速の打球は鎌ケ谷スタジアムの右中間フェンスを軽々と越え、防球ネット上段へ。“21歳初アーチ”は推定飛距離125メートル弾となり「いい感触でした」と余韻に浸った。

新型コロナウイルス感染拡大の影響による自粛期間中は、バットがスムーズに出せるよう左肘の動きを意識。素振りなど基礎を徹底した。フォームの安定につながり「少し悪くなっても、基本に戻れるようになった」という。25日の誕生日には、離れて暮らす家族とオンラインを通じて“リモート誕生日会”を開催。家族が歌うバースデーソングに合わせて、都内の実家から送られてきたケーキのロウソクの火を吹き消し「面白かったですよ」とニッコリ。「ゆっくり寝て、ゆっくり食べて、ゆっくり体を動かしました」。心の余裕がプラスに作用している。

待ちに待った開幕まで、あと少し。気になる存在が、いる。ロッテの160キロ右腕、佐々木朗だ。「(160キロの球を)見たことないですしね。もし、対戦できたら楽しみ。日本を代表する投手になると思うので。打席に立ったら、わくわくすると思う」とスーパールーキーとの対決を熱望。「僕たちのプレーを見て(ファンの)日々の生活が少しでも楽しくなれば。それが、僕たちの仕事」。プロ野球選手としての使命を胸に、3年目の進化を見せる。【中島宙恵】