#開幕を待ちわびたファンへ-。DeNAアレックス・ラミレス監督(45)が極上のサプライズプレゼントを届けた。16日、オンライン会議システム「Zoom」で球団初のオンライン・ファンミーティングを開催。ウェブ上に集結したベイスターズ党へ、3日後に迫った広島との開幕戦(横浜)オーダーを公表した。粋な計らいは「辛抱強く待っていただいたファンへの感謝」。待望のプレーボールへ、カウントダウンが大詰めに入った。

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全体練習を終えた午後8時過ぎ。オンラインでハマっ子が集結した。司会者から呼び込まれたラミレス監督は…回線トラブルでつながらず。仕切り直して、もう1度。「ハイ! チョットマッテクダサイ」と声が届くも、画面に映像が映らず…イベント開始から7分後。「コンバンワ! お会いできないけど、オンラインでお話ができてエキサイティングな気分です」と就任5年目のシーズンに挑む指揮官のスタンバイが整った。

ソーシャルディスタンスを守った球団初の試み。徐々にヒートアップし、中腹に入ると話題は核心の開幕オーダーへと移った。「もう開幕戦のラインアップは決めている。オフコース。これがラインアップです」と全9選手をよどみなく読み上げた。「ファンの方々が、これだけ長く我慢して開幕を待ってくれた。我々も同じ。辛抱強く待っていただいた感謝を示すためにラインアップを発表した」。12球団最速で「ハマの戦士たち」を発表した。

昨季は不振にあえいだ生え抜きの梶谷にリードオフマンを託した。「梶谷自身がストーリーを作り上げた。努力をして技術、メンタルを高め、勝ち取った」と2月の沖縄キャンプはバックアップ要員の位置づけだった韋駄天(いだてん)を抜てき。2番に2年連続リーグ本塁打王のソト、3番に怪力新助っ人のオースティンを並べた。4番は筒香から主将を引き継いだ佐野が重責を担う。5番ロペス、6番宮崎と続く切れ目ない重量打線が完成した。

120試合、CSなしの一発勝負で覇権を争う今季の初陣は、本拠地に広島を迎える。梶谷とソトは、先発が予想される広島大瀬良との通算打率が3割超え。指揮官が得意とするデータ戦略上でも申し分ない。ヨコじゃん、ハマじゃん、イケイケじゃん! ドキドキ、ウキウキ、ベースボール! いよいよ幕開けする。【為田聡史】

▽DeNA今永(2年連続で開幕投手を務める)「みなさんの我慢のおかげで僕たちが試合ができる。チームを勢いづけられる投球をしたい。明るいニュースを届けられように」

▽DeNA石田(選手会長として)「開幕まであと少し、いい調整をして開幕を迎えたい。自粛期間が多くなったがチーム一丸で開幕を迎える準備はできている」

▽DeNA山崎(3年連続セーブ王を狙う守護神)「一年中、9回のマウンドを守れるようにやりたい。(ヤスアキジャンプは当面かなわないが)新たな応援方法が生まれればいいなと思っている」

▽DeNA佐野(開幕4番をファンと同時に正式通達され)「うれしくて、叫びました。(新主将として)今は筒香さんのような圧倒的な実績がない。これから実績をつけてプレーでも背中でも引っ張っていけるようになりたい」

▽DeNA宮崎(自軍打線について)「すごい打者がたくさんいる。自分自身は、もう1度、3割を目標にしたいなと思います」