中日は1日、キューバ出身で育成契約3年目のアリエル・マルティネス捕手(24)と支配下選手契約を結んだと発表した。背番号は57で、年俸は1500万円。右投げ右打ち、190センチ、95キロの大型捕手で、昨年はプレミア12のキューバ代表に選出された。昨季の2軍戦から一塁も守って複数ポジションに対応し、日本語で投手とコミュニケーションが取れるほど上達したことも支配下登録を後押しすることになった。

ナゴヤドームで与田監督同席の会見に臨んだA・マルティネスは「支配下になれてとってもうれしい。第一の目標はこうして達成できた。今後もっともっと努力して、もっともっとチームの役に立てるようないい選手になりたい」と笑顔を見せた。通訳を介した会見の中では日本語で「ドラゴンズ。最高!」と喜ぶ場面もあった。

空き番号から背番号「57」を選んだ理由は「数字も好きですし、何といっても去年57番をつけていた投手がすごくいい成績を残した。その番号にあやかりたいということで選ばせてもらいました」と説明。昨季中日で最優秀中継ぎに輝いたセットアッパー左腕ロドリゲス(現レンジャーズ)がつけた験のいい番号だった。

今年の春季キャンプは右膝の故障で出遅れたが、開幕したウエスタン・リーグ2試合に出場して、7打数4安打2打点、1本塁と好調をキープしている。「今までたくさんのキューバ選手が日本に来て、チームのために貢献し、優勝させた。自分もチームが優勝できるように力になることが今後の目標です」。主砲候補生は、ソフトバンクの日本一に貢献したグラシアル、デスパイネらキューバ出身の先輩らの姿を自分にダブらせて目を輝かせた。(金額は推定)

 

◆与田監督の話 (支配下の決め手は)まずバッティングであり、それから日本人投手との捕手としてのコミュニケーションが問題ないこと。レベルアップしているというところが一番ですね。(起用の方向性は)1軍の登録は5人、チャンスがあれば使いたい。(一塁起用も)絶対これしか使わないとか起用方法に制限はないので。選手のいろんな可能性を引き出したい。