必死の攻めも実らず、オリックスがリーグ最速の今季10敗目を喫した。同点の5回1死一、三塁。打撃不振の大城が打席に入ると、西村監督は動く。2度のけん制が入った直後だ。スクイズを敢行するが、投前に転がり、三塁走者広沢が本塁憤死…。勝ち越し点を奪えなかった。

指揮官は「とれるところでしっかり点を取らないといけない」と渋い表情だ。7回も1点差に迫り、1死二、三塁で大城だ。初球スクイズを試み、森の前に転がした。山足が本塁に滑り込んで深谷球審はセーフのジェスチャー。同点かと映ったが、審判団が協議を開始した。大城が死角になって球審がインプレーか見極められなかったとして、結局、ファウルになった。

指揮官の今季初抗議も覆らない。その直後、3度目のスクイズ敢行も失敗…。一ゴロで追いついたがドタバタだ。将は「あそこの前のスクイズを決めてもらいたかった。7回だけでなく、その後もチャンスはあった」と指摘した。2点差の8回は無死二、三塁の絶好機で代打攻勢が空転した。

前日1日に鈴木がプロ初勝利を挙げ、7連敗で止めた。だが、拙攻やジョーンズの拙守などで勢いは出ない。指揮官は「点の取り方はたくさんある。また明日、しっかりやっていく」と前を向いた。【酒井俊作】