巨人と東京ドームは20日、都内で会見を行い「世界トップレベルの清潔・安全・快適なスタジアム」を目指して、総額100億円規模の改修を行うと発表した。

東京ドームでは28日のDeNA戦から有観客試合を再開する。

新型コロナウイルス対策としては東京ドーム内の換気能力を現在の給気量の約1・5倍に高めることで、観客席付近の空気は1時間に3・7回換気されることになる。コンコースには大型送風機を30台設置。女子トイレや洗面台も増設し、全客席、階段等の消毒作業も徹底。サーモグラフィーによる検温や「東京ドーム・新型コロナアラート」を導入し、感染者が出た場合は追跡できるシステムを構築した。

さらに23年のシーズン開幕に向けて、バックスクリーンのメインビジョンを現行面積の約3・6倍に拡大。工期は22年にまでに2倍、23年に完成と2期に分け、メインビジョン単体での面積は国内スタジアムでは最大となる最先端の超大型ビジョンに改修する。

22年シーズンには球場内の飲食やグッズ購入などで完全キャッシュレス化を目指す。今季から3年かけて段階的に浸透を図り、利便性と共にコロナウイルス対策にも万全を期していく。

巨人山口寿一オーナーは「東京ドームと読売が目指したことは3つあります。第1は新型コロナウイルス対策。第2はデジタル化の促進。第3がウイズコロナを意識しつつお客さまの満足度を高めることです。新型コロナウイルスにはハード面、ソフト面の両側から対策を講じます。ハードの面では換気能力、空調の能力の大幅増強とトイレの増設などを推進します。ソフトの面では3密をつくらない運営を徹底して、場内の隅々まで消毒して、清潔で安全な環境を確保します。ハード面とソフト面の改革をかみ合わせることで世界トップレベルの感染防止対策を実現します。特に清潔さということに関しては清掃という作業を消毒に転換して、毎試合終了後4万3000席の客席、場内のすべての手すりに至るまで時間をかけて徹底して消毒します」と話した。