第12回「新型コロナウイルス対策連絡会議」(Web会議システムにて実施)が27日、行われた。

会議後の合同会見で日本野球機構(NPB)斉藤惇コミッショナーは「世界も、日本もコロナウイルスという病原菌と経済活動、事業活動をどうバランスをとるかで悩んでいる。現状は偏った行動をとると人間社会はダメになる。バランスを誰がとるか。国が本当にとるのか。統制的な考えもどうかと思う。どうしたら国民全体が納得する形になるのかを専門家の先生方のご意見を聞きながら探っていきたい」と話した。

専門家チームの東北大・賀来満夫氏は「大規模イベントについての政府の見解を出された。市中でも今まで気付かなかった。80%ぐらいは軽症が多い。移動に伴い感染が全国的に広がりを見せているのではないか。一見、クラスターということを考えると3密の状態が影響してることは間違いない。今後はプロ野球の選手、Jリーグの選手も若いのでより注意してほしい」と呼びかけた。

愛知医科大・三鴨広繁氏は「感染が窮迫してきて、危機的状況になりつつあります。第2の危機が始まろうと理解しています」と警戒。中止となったJリーグ名古屋-広島戦の事例に関わったことを踏まえ「今回の事例から会議で申し上げたことを説明したい。選手、スタッフの移動の際の食事は可能な限り避けてほしい。チームを守る、リーグを守るために重要な事例ではないか」と移動中の飲食の自粛を求めた。また「中止になった最大の理由は保健所による濃厚接触者のリストアップが遅れたこと挙げられる」とも説明。Jリーグ、クラブから「いろいろと相談を受けて、意見を述べさせてもらった」と話した。

東邦大・舘田一博氏は「一般の人たちが同じようなリスクを持って、仲間同士の会食、飲み会から感染が広がっている。選手、スタッフは非常に厳しい体制の中で管理を行っている。そんな中でも事例が出てきている。次は観客の中でも同じようなことがおきてもおかしくない。反省するとこは反省して、次の事例に備えていかなければいけない。濃厚接触者の定義、対応を含めて少しバタバタしてしまった。特に行政との連携。保健所に特定してもらうのが原則になる。行政との連携を改善していかなければいけないなと思う。事例が起きたときの対応として、試合に関してはPCR陽性になる人たちは試合には出れないが、よりスムーズな試合の続行できるシステムをどう考えていくか。我々が再考するきっかけと捉えていきたい」と今後への課題を提言した。