ロッテ田村龍弘捕手が、先制二塁打と勝ち越し打の2安打3打点で先発石川を援護した。

まずは2回2死一、二塁で楽天則本昂の内角低め148キロをはじき返し、左翼後方のフェンスに直撃させた。同点に追いついた6回、なおも2死満塁では、フルカウントから粘っての中前2点打。「必死であんまり覚えてない」と無我夢中で一塁へ駆け抜け、力強く2度、右こぶしを握り締めた。

守備では、開幕投手を務めてここまで6試合未勝利だった石川をリード。「今日はシンカーが良くなかったんで、途中でツーシームやカーブを入れた。本来の調子でない中で6回しっかり投げてくれて、仕事をして、さすがだと思った」と思いやり、石川に勝ちを付けたい思いを人一倍持っていた。

3試合ぶりの先発マスクで久々のフル出場。「自分も打ったし、石川さんも勝ったし、今日は特別うれしい。開幕2戦目で勝った時くらいうれしい」。強い気持ちで攻守に支え、連敗を2で止めた。【鎌田良美】