逆方向にライナーで突き刺した。ソフトバンク栗原陵矢捕手が初回に殊勲の7号3ランを左翼テラス席に運んだ。「最高の結果になってよかった。いい場面で回ってくることが多いので、何とか走者をかえせるように。より一層、集中して打席に入った」。

初回2死一、三塁。2球で追い込まれた。1球ボールを見送ると、頭を整理。本職が捕手だけに、しっかり相手バッテリーの配球も読んだ。カウント1-2からの4球目。143キロの直球をしっかりととらえた。

6試合ぶりの1発で29打点目となった。柳田を抜いてチームトップ。3回に巡ってきた2打席目は低めのカーブをうまく右前に運んだ。2戦連続のマルチ安打。7月24日の日本ハム戦(ペイペイドーム)から「5番」に座り、31打数10安打、打率3割2分3厘。開幕直後からリードオフマンを務めたが、2割3分台までアベレージが低下。新打順でようやく打撃も上昇気流に乗り始めた。

もちろんデスパイネ、グラシアルのキューバ砲がチーム合流すれば、立場も安泰ではない。「そこは勝負ですし、(2人に)勝てる結果を求めていきたい」。今季ブレーク中の24歳のスラッガーは、さらに存在感を示すつもりだ。【佐竹英治】