西武外崎修汰内野手が、勝ち越しランニング2ランで4連勝に導いた。

同点で迎えた9回2死三塁、外崎が放った中前への当たりを守備が後逸すると一気に生還。ダイヤモンド1周をヘッドライディングで締めくくり、ベンチでは疲れを忘れ大喜び。しかし守備位置につくと「酸欠というか、なんか白いモヤがかかっているような感じでした」。幸いにも? 9回裏に守備機会はなく勝利をつかんだ。

小学校以来のランニング本塁打だけでなく、前夜の4安打に続く3安打の活躍。確実に右肩上がりの打棒の理由を自ら明かした。

「力を入れすぎないこと。脱力すること。そうすればバットも“走り”ますし、ボールに対して入っていき過ぎず、差し込まれ過ぎずにいける」。福岡、札幌での敵地6連戦を終えホームに戻った前回カード。疲労蓄積で試合前練習のフリー打撃で、力を抜いて打ったことがきっかけだった。その言葉通り球を芯でとらえ、真っすぐセンター方向へ打球を走らせた。

試合前には、仲間からの“パワー”ももらった。ここ数試合、ベンチでは松下建太サブマネジャーが外崎のバットを握りながら「ヒットが出ますように」と念を込めていたという。連日の接戦をものにして、7連敗後の4連勝。「元気もあるし、ネコ(首痛の金子)さんが帰ってきて、キム(腰を強打した木村)さんが復帰して、いいきっかけが重なっている。自然と盛り上がって、1試合でリセットして次の試合、次の1勝という雰囲気になっている」。くすぶっていた山賊打線が、ついに息を吹き返してきた。【栗田成芳】

西武辻監督(2試合で7安打の外崎に)「左肩を開かずに対応できているから、変化球をヒットにできる。そうすると球際が強くなる。右にも大きな当たりが出ているし」