乗せたら怖い。ロッテのレオネス・マーティン外野手(32)が、2打席連続で京セラドーム右翼5階席へ放り込み、勝利を呼び込んだ。

相手のオリックス山崎福には8月6日の前回対戦で敗れた。マーティンは1安打したものの、三振も2つ奪われた。「すごくいい投手で、いい球種を持っている」。4回の15号同点ソロはツーシームを、5回の16号勝ち越し3ランはチェンジアップを、それぞれしっかり捉えてやり返した。

15号ソロは、22打席ぶりの安打でもあった。甘い球は減り、投手の攻め自体も厳しくなっている。直近10試合で13四死球。うち6つが死球だった。

怒ったら怖い…のだろうか? 痛みはちゃんと覚えている。「足にも手にも。腰にも背中にも」。ひとしきり振り返った後で「冗談だよ。どれも故意じゃないのは分かるので」と落ち着いた表情で話した。ただ、それだけでは終わらず「故意と感じたら…どうなりますかね」と、笑いながらも、チームの看板打者としてしっかり表現した。

本塁打はシーズン換算で30発超のペースになった。「数字は気にしてない。一番大事なのはチームが勝つこと。どういう状況でも打点を稼ぎたい。数字は最終的にシーズンが終わってから見るものだと思う」。相手には怖く、味方にはこの上なく頼もしい3番打者だ。【金子真仁】