巨人原辰徳監督(62)が「勝利至上継投」で、7月26日以来5週間ぶりの日曜日勝利を挙げた。プロ初勝利を目指した2年目の直江大輔投手(20)を4回2死満塁のピンチで降板させ、2番手大江を投入。5回以降はセ・リーグ1位の防御率を誇る救援陣が1点差で逃げ切った。5番丸佳浩外野手(31)は昨年8月以来の1試合4安打をマーク。今季最多の貯金14として、勝負の13連戦を前にがっちり首位をキープした。

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19年の8月30日。巨人丸は阪神戦で、1発を含む4安打3打点で勝利へ導いた。20年の8月30日。相手は中日でも、やはり4本のヒットが生まれた。4日阪神戦の第4打席から25打席連続無安打を味わった男が、今季初の4安打。「足を引っ張りまくっていたので、なんとか挽回したい思いで1日1日頑張っている」。2年連続で夏の終わりを彩った。

「お助け丸」として初回から後輩をレスキューした。1点先制した直後の1死二、三塁で、右前へ2点適時打。先発した高卒2年目の直江をバックアップした。「前回は援護できなかったので、なんとか今日は初回からしっかりと援護していこうという話をしていた」と有言実行した。

「5番丸」も、後輩を支える。開幕から2、3番が主戦場だったが、14日から1試合を除いて5番に入る。2、3番では打率2割台だったが、5番では14試合で打率4割2分とバットが止まらない。7月まで打率3割台だった不動の4番・岡本が、ここに来て2割6分5厘。原監督も「やっぱり和真の後ろに丸がいるということで、相手チームはちょっと嫌だと思いますね。僕が監督なら嫌だと思うね」と2代目若大将を支える「5番丸」の存在意義にうなずいた。8月最終戦。主役はやはり背番号「8」だった。【栗田尚樹】