正念場の13連戦で、虎のフレッシュな力に期待が高まる。まずは7日巨人戦(甲子園)に、快投を続ける高橋遥人投手(24)が今季初めて中5日で先発する見込みとなった。

高橋は前日4日は登板3日前の調整を行い、5日も甲子園でブルペン投球とミドルダッシュなど登板2日前の調整。今季は左肩コンディション不良から8月に復帰し、4試合で2勝1敗、防御率0・93。巨人戦も2試合で防御率0・64と抑え込んでいる。宿敵の独走を止めるためにも、登板間隔を詰めて安定感抜群の左腕を投入するとみられる。

さらに8~10日のDeNA3連戦(横浜)に、2年目右腕の斎藤友貴哉投手(25)がプロ初先発する可能性が浮上した。斎藤はこの日のウエスタン・リーグ中日戦(ナゴヤ)に先発して2回1安打無失点で交代。週明けカードの1軍戦登板を見据えた動きと思われる。

斎藤は今季2軍で13試合に登板。この日を含め、直近3試合はいずれも先発で起用されている。その3戦すべて無失点で、先発13イニング連続0封。最速154キロを誇る直球が最大の武器で、救援登板も含めた2軍戦24回1/3で33奪三振(先発13イニングでは17奪三振)。前回8月29日の登板後に平田2軍監督が「一番安定してるのは斎藤。見事」と絶賛するなど、昇格の最有力候補に名乗りを上げていた。

1軍は高橋が今回中5日登板することで、DeNA3連戦に先発ローテの谷間が生まれる。斎藤の1軍登板はルーキーイヤーの昨年、中継ぎ1試合のみ。その右腕にチャンスが巡ってくる可能性は高い。若き力も生かし、虎が巨人を追う。

◆斎藤友貴哉(さいとう・ゆきや)1995年(平7)1月5日生まれ、山形県出身。山形中央-桐蔭横浜大を経てホンダから18年ドラフト4位で阪神入団。1年目の昨季は1軍で1試合に登板し、2回1安打無失点。今季は2軍戦で13試合に登板して防御率3・70。8月22日の2軍中日戦から先発に転向した。184センチ、92キロ。右投げ左打ち。今季推定年俸950万円。