今季限りでの現役引退を表明した楽天渡辺直人内野手兼任1軍打撃コーチ(39)が13日、仙台市内で引退会見を行った。

支えてくれたファンへの思いに感情があふれ、涙を流した。サプライズで岡島、浅村から花束を受け取り、節目の日を迎えた。

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-決断の理由は

自分の出場機会がなくなったことが一番の決め手。試合で活躍したいと強く思っていたが若手の成長、必死な顔を見ていることに幸せな気持ちになった。選手としては違うのかなと。

-楽天でユニホームを脱ぐ

最後に楽天のユニホームを着て引退することは自分の夢。楽天で引退できてよかった。

-楽天に戻りユニホームを着られたことに

他球団に移ってから仙台でプレーする時も多くの声援をいただいて、その声援に…(15秒言葉に詰まる)助けられて…(再び22秒詰まる)その声援に応えたい。他球団のユニホームを着ていても思いは変わらなかった。声援が本当に勇気を与えていただきました。

-心に残るシーンは

09年のCS。負ける悔しさは多く経験しましたけど、勝つ喜びを初めて知ることができた。

-松坂世代の存在は

今の年齢になると「いつ引退なのか」「力が落ちてきてる」と言われる。いい時はいい顔できるけど、だめになった時に歯を食いしばれるか、上を向けるか。僕たちの世代はそれができてきた本当のプロの集まり。同年代と一緒に野球できて本当に誇り。

-被災地の方々へ

プロ野球選手ができることは全力で試合に向かう姿をお見せすることでしかない。プロ野球の本当にいいところを見て、復興に向かって力になってもらえれば、野球選手として幸せ。

-今後の夢、目標は

正直、将来のことは考えていない。今、チームが優勝すること。そこに自分がピースになりたいとしか考えられない。

-残り47試合

やっぱり優勝したい。個人的には正直やり残したことはなく後悔はない。でも僕はまだ優勝したことはないので、チームとしてみんなで喜び合いたい。