社会人No・1投手として今秋ドラフト1位候補の最速153キロ右腕トヨタ自動車・栗林良吏投手(24=名城大)が先発し7回2安打無失点、10奪三振の好投で、大事な2次予選初戦を白星に導いた。

ネット裏には12球団、35人のスカウトが集結。ヤクルト小川GM、オリックス福良GM、阪神和田TA(テクニカルアドバイザー)、DeNA進藤編成部部長、中日松永編成部部長、日本ハム大渕スカウト部長、西武潮崎編成グループディレクターら各球団のトップクラスが顔をそろえた。

この日の最速は150キロ。カーブ、フォークと緩急と高低を使い東邦ガス打線を封じた。「初回から飛ばしていきました。2ストライクに追い込んだら三振がベスト」と狙って三振も奪った。

球場のスピードガンが「170キロ」や「176キロ」と誤表示した時もあったが、チームメートから「チャプマン超えたな」とヤンキースの169キロ左腕超えと声をかけられた。

栗林は「なごませる声をかけてもらった」と緊張をほぐしてもらった仲間に感謝した。東海地区は拍手のみの応援ながらも有観客で開催され「トヨタの応援が多く目に入ってきた」と背中を押された。

この2次予選がドラフト前の最後の公式戦となる。「チームも勝って、自分もプロに行けたら」と、まずはチームが東京ドーム切符をつかむために、全力投球する。