楽天浅村栄斗内野手(29)が1試合3本塁打を放った。8回2死一、二塁でロッテ山本から左翼へ、この日3本目となる27号3ラン。 これで4打数4安打7打点となった。浅村の1試合3発は西武時代にもなく、プロ12年目で初めて。

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ハレの日をド派手に彩った。楽天浅村が12年目で自身初、球団3人目の1試合3本塁打。4打数4安打7打点と暴れ、球団通算1000勝へ貢献した。

2点を追う4回に右翼席へ25号ソロをたたき込むと、追いついた直後の5回には左中間席中段へ勝ち越しの26号2ラン。ロッテ石川を2発で沈ませ、天を仰がせた。3本目は8回、山本の内角直球をしばき上げ、左翼席へリーグ単独トップの27号3ラン。「今日は調子がよかった。できすぎですね」とお立ち台でマイクを握った。

うっぷんは、バットでしか晴らせない。6月は打率4割と好発進も、7月は同2割5分8厘、8月は2割7分4厘。状態の波とともにチームも徐々に下降し、7月下旬まで守った首位から現在3位にとどまる。「このチームは自分が打たないと勝てないので、もどかしさもあった」。敵地で首位ソフトバンクに勝ち越し、2位ロッテとの本拠地3連戦の初戦。「残り40試合はあっという間。3つ全部取る気持ちでやらないとダメ。自分が打って勝たないといけない」と強者のマインドをもう一段奮い立たせ、有言実行を果たした。

移籍2年目でチームの節目に携わった。「いい選手はいっぱいいる。つながっていけばすごいチーム」と潜在能力の高さを肌で感じている。「もっと歴史のある球団になっていかないといけない。1勝ずつ積み重ねていけるように自分も貢献していきたい」。チームの未来をバットに乗せて振り抜く。【桑原幹久】

▽楽天三木監督(球団通算1000勝の記念ボードを掲げ)「ファンの方の声援と支えが1000勝につながっていることは間違いない。いつもありがとうございます。改めて感謝と、これからもよろしくお願いしますと、お願いしたい」