阪神大山悠輔内野手が今季4度目の猛打賞で気を吐いた。先発上茶谷に対し、2回1死に146キロ直球を右前へ運んだ。5回は先頭で138キロカットボールを2打席連続右前へ。7回2死から135キロカットボールを左前へ。広角に打ち分け、8月28日広島戦(マツダスタジアム)以来の猛打賞を記録。チーム6安打のうち、半分は大山のバットから生まれた。

矢野監督は3安打はもちろん、最終回の4打席目を評価した。4点を追う2死一塁。カウント1-2と追い込まれながらも四球を選んだ。「最後の四球もしっかり内容がありましたし、(3安打も)いいバッティングでした」。全4打席で出塁し、チャンスメークした。

今季はセ5球団の中で、DeNAを最も得意とする。18試合で60打数24安打、打率は4割の数字を残す。5回と7回の安打はいずれも、カウント2-0からのファーストストライクを一振りで捉えた。今季の大山を象徴する積極的な姿勢。普段から一振りで捉える「確実性」を意識しており、結果につながっている。打線の呼応を信じて、大山は自らのスイングを貫く。【奥田隼人】

▽阪神井上打撃コーチ(大山について)「悠輔が3本、上茶谷から打ったということは上茶谷に対して他の選手より意識が強かった結果だと思う。ただ、一番評価したいのは3本打った後のフォアボール。雑になりそうな打席で、しっかり取れたのは良かったと思う」