オリックス太田椋内野手がプロ入り初となる1試合4安打を放ち、二塁の定位置争いで存在感を示した。

初回、モヤの先制適時打に続いた。2死一、三塁から中前適時打。「初回にいい形で先制できていたので、なんとか自分も続こうと思って打席に入っていました。アウトコースは逆らわず、インコースは引っ張って、来たボールに対応できる打撃ができたのはよかった」。19歳が打線を活気づけ、首位ソフトバンクから4回までに9得点を奪った。

太田は3回に遊失、4回に左前打、5回はチャンス拡大の右中間二塁打、7回に遊撃内野安打、9回はボールをじっくり見極めて四球を選び、全6打席で出塁と気を吐いた。

迷いなく振り切ることで結果を残した。「自分は当てに行く打撃をしてしまうと、うまくタイミングが取れない。自分のポイントを意識して、思い切って振る。それが『間』につながっていると思います」。高卒2年目だが、打席で風格が出てきた。今季は3本塁打を放ち、長打力も披露しているが「自分の立場を考えると、アピールしないといけない。もっとスイングの強さを求めていきたい」と貪欲だ。チームは今季4度目の2桁得点を記録。3カード連続勝ち越しを決めるなど、上昇気配も出てきた。若役者の躍動が、チームを押し上げる。【真柴健】