西武が日本ハムに逆転勝ちし、79年に埼玉・所沢に移転してから通算3000勝を決めた。試合後、記念のボードをかかげて喜んだ辻監督は「選手と監督で何勝関わっているか分からんけど、3000ってすごいなと。まだまだこれから4000、5000と永遠に強いチームであってくれたらいいなと思います」と節目の1勝をかみしめた。

2連覇中のチームが今季はなかなか戦力が整わず、現在5位。だが故障から戻ってきた男のバットが勝利を引き寄せた。腰痛が癒え、前日22日に登録された木村が4回2死一、三塁でバーヘイゲンから左中間への5号同点3ラン。右手首痛が治り、この日から復帰した中村が好機を広げた直後だった。「中村さんが目の前で復帰後1本目を打ってくれて、チャンスで回してくれたんで絶対にものにしようと(打席に)入りました。最高の形になったと思います」と笑った。

木村は5回にも右前適時打。こちらも中村が歩かされた後で「あの場面は中村さんが申告敬遠された後だったので、意地でも打ってやろうと思いました」と胸を張った。試合前の円陣では「倍返し」と書かれたまんじゅうを手に仲間を鼓舞。「借金生活ですけど、戦っている選手は誰一人あきらめてない。目の前の1試合をしっかりと勝っていこうという気持ちです」。3000勝の常勝軍団がここから倍返しする。【千葉修宏】

◆西武ライオンズ3000勝 西武は西鉄時代から通算4861勝だが、所沢に移転して球団名が西武になった79年からはこの日で通算3000勝となった。79年以降の成績は3000勝2466敗186分けで、79年以降に3000勝以上しているのは3052勝の巨人と西武だけ。