DeNAが終盤の反撃も及ばず、またも接戦に敗れて借金1とした。これで今季2点差以内の試合は13勝24敗の勝率3割5分1厘。昨季は35勝31敗の勝率5割3分だっただけに、今季は粘り強さを欠く。

象徴的な場面は、2点を追う5回だった。先頭の9番井納が中前打で出塁も、1番梶谷、2番ソト、3番オースティンが見逃し三振。6回先頭の4番佐野まで4者連続の見逃し三振に倒れた。広島先発床田の内容も良かったが、ラミレス監督が常に積極的なスイングを求めているだけに、もったいない結果となった。広島が3回、同じく9番床田が左前打で出塁し、1番田中広の2点本塁打につなげただけに、対照的な結果となってしまった。

相手を上回る11安打も、あと1歩及ばず。ラミレス監督は「(7回)1死満塁から(ソトの)ダブルプレーだったり、得点圏で得点できればよかったが、これは仕方のないこと」と淡々。それでも9回2死から敵失に乗じてソトが2点適時打をマーク。1発が出れば同点の場面でオースティンは空振り三振に終わったが、指揮官は「ああいう攻撃ができたのは、明日以降にいい流れがくる」と前を向いた。

84試合終了時で逆転勝ち12に対し、逆転負けは18。昨季の同時期は逆転勝ち14で逆転負け17とほぼ同じだが、最後は逆転勝ち27、逆転負け27まで数字を伸ばした。あと36試合。「逆転のDeNA」らしい粘り強さを見せたい。【鈴木正章】