プロ2年目の西武森脇亮介投手(28)が、楽天打線を寸断した。

4-4の7回に登板し1番田中を高めの直球で二ゴロ、続く鈴木大も直球を詰まらせ三飛。最後は本塁打、打点2冠の浅村をカウント2-2から、外角カットで引っかけさせて三ゴロに仕留めた。その裏に勝ち越し、今季4勝目を呼び込んだ森脇は「いろんなボールでいろんなパターンが自分の中でつくれている」と手応えを口にした。

防御率を着実に向上させてきた。チームが苦戦をする中、今季30登板で自責はわずか4点。防御率1・19を誇る。9月に入って勝ちパターンでの登板が増えても安定感は変わらなかった。前回楽天戦(8月30日)で失点後、豊田投手コーチから言われたことがある。得点圏での打者に対し、内野ゴロを狙っていたが、三振を狙って取りにいく場面だったことを指摘。「そういう考え方もあるんだと、目からうろこが落ちた。より強い球を出していかないといけないと、変わることができた」という。

昨季26歳で2児のパパにしてプロ入りした遅咲き。最速152キロの直球に、フォーク、カット、カーブ、今はどれでもストライクがとれている。昨年広島バティスタに打たれた特大本塁打が今も脳裏に残っている。「プロで打ち取るには、内を使わないと打ち取れない」。洗礼を浴びた昨季29試合をちょうど上回り、防御率も抜群の安定感。「自分の結果にとらわれずチームに貢献していけたらいい」。終盤戦追い上げの起爆剤になる。【栗田成芳】

◆森脇亮介(もりわき・りょうすけ)1992年(平4)7月13日、京都府生まれ。塔南では甲子園出場なし。日大を経て、15年セガサミーに入社。18年都市対抗では大会優秀選手を受賞し、チームの4強入りに貢献。同年ドラフト6位で西武入団。19年5月6日楽天戦でプロ初登板。プロ1年目の昨季は29試合で2勝1敗、防御率4・94。175センチ、70キロ。右投げ右打ち。今季推定年俸1300万円。