初回で明暗が分かれた。無死一、二塁の先制機を逃した中日に対し、巨人は打者3人で2得点。先発松葉貴大投手は先頭吉川尚に中越え二塁打を浴び、2番松原には三塁打。続く坂本の二ゴロで、2点の先行を許した。

与田監督も「あそこで点を取れるとね。無死一、二塁だったんでね。それは言ってもしょうがない」と悔やんだ。相手先発の戸郷には東京ドーム2戦2敗で敵地最終戦を終える結果に「ウチの打線は速い球には弱い。克服しないといけない」と、監督は嘆いた。

5回途中で降板した松葉は、悔しさで目を潤ませた。「大事な立ち上がりに、簡単に先制点を与えてしまった。先発としての役割を果たせず、チームに申し訳ない」と肩を落とした。

29日からは、今季6戦全敗の甲子園で阪神と3連戦を戦う。「甲子園だろうが横浜だろうが、1つ1つ全力をつくす」と与田監督は声を振り絞った。勝てば40勝に到達し、8月25日以来のAクラス浮上の可能性もあった。3位DeNAとは2差。上位への壁は厚い。

▽中日村上打撃コーチ(初回無死一、二塁で中軸が倒れ、無得点) 見ての通り。3~5番が打てなかったら点は入らない。(今カード1安打のビシエドは)ボール球を見送れたり、兆しは見えている。早く本来の姿に戻れるようにしたい。

▽中日ビシエド(9回にデラロサから完封負け回避の適時二塁打)1点だけでも取れたことは良かった。(今年の)東京ドーム最後の打席で、いい打撃を見せることはできたかな。