天国の闘将に白星を贈れなかった。阪急、近鉄を率いた故西本幸雄元監督の生誕100年を記念し、1967年に阪急で初優勝した10月1日に「誇り高き闘将~西本幸雄メモリアルゲーム~」として開催。監督、選手らは当時の復刻ユニホームを着用。名将の背番号50をつけて臨んだ一戦だったが、逆転負けを喫した。

阪急時代の87年に入団した中嶋監督代行は「すごいレジェンドたち、OBのみなさんがつないできたチームなので、なんとか勝ちたかったんですけどね…。野球は難しいですね、やっぱり」と唇をかんだ。

信頼の置ける助っ人右腕が、誤算だった。1点リードの8回にヒギンスを投入。山川に来日初被弾となる決勝2ランを浴びるなど3失点。この日は守護神ディクソンが休養のためベンチ外。指揮官は「(順番を)あまり変えるよりは、いつもの準備をしてくれた方がと思いました。(8回の)相手の打順を考えたらヒギンスに任せるのが、と」と継投を説明した。

2点を追う9回にはT-岡田が右翼ポール付近に12号ソロを放ったが、空砲に。黄金時代を築いた勇者たちを見習い、前に進むしかない。【真柴健】