ロッテは6日、選手7人を含む11人が、新型コロナウイルスの陽性判定を受けたと発表した。7選手は「特例2020対象選手」として、出場選手登録を抹消される。

代わりに、6日のオリックス戦(ZOZOマリン)を前に、11選手が1軍に合流した。特に外野手、遊撃手の穴は大きく、若手野手に期待が集まる。

ドラフト3位・高部瑛斗外野手(22=国士舘大)は2軍で好調を維持してきた。56試合で打率は3割6分8厘。9月に限れば同4割3分1厘と、自慢のバットコントロールで安打を量産している。9月25日には1軍練習に1日参加。その動きの良さに、井口監督からは「いつ呼ばれてもいいように準備しておいてくれ」と声を掛けられていた。

藤原恭大外野手(20)は今季、2軍では不動の1番打者として58試合に出場。75三振は目立つが、フルスイングを貫き、鋭い打球も多い。14盗塁もマーク。大阪桐蔭で甲子園春夏連覇し、2年目は2軍で英才教育を受けてきた。8月末のオンライン取材では、来季に向け「外野で何番でもいいので、1軍の投手と対戦して結果を残せるように」とすっかり日焼けした顔で思いを話していた。

遊撃手では、茶谷健太内野手(22)にかかる期待が大きい。昨秋に支配下選手登録を受け、今季は開幕1軍入り。19試合出場と出番は少なかったが、7月26日の西武戦(メットライフドーム)では遊撃でスタメン出場するなど、経験を重ねた。帝京三(山梨)時代は投手で、スローイングの強さには定評がある。

ドラフト5位・福田光輝内野手(22=法大)は約3カ月ぶりの1軍昇格になる。思い切りのいいスイングを買われて開幕1軍入り。3番でのスタメン出場もあったが、打撃の安定感を高めるため2軍調整へ。直近では三塁起用が多いものの、内野の全ポジションを守ることができる。

同じように複数ポジションを守れる松田進内野手(26)と西巻賢二内野手(21)も昇格。西巻は、同じく1軍合流の宗接唯人捕手(26)同様、2軍ではシーズン中盤から調子を上げてきている。

若手ではないが、プロ15年目の細谷圭内野手(32)も今季初の1軍だ。若手に出番を譲りつつあるが、9月16日の日本ハム戦(鎌ケ谷)では4打数4安打するなど、持ち前の爆発力が発揮されれば、チームに新たな勢いをもたらすことができる。内野手登録だが、2軍では外野守備の機会も増えてきた。【金子真仁】