3試合ぶりにスタメン復帰した日本ハム中田翔内野手(31)だったが、本拠地に快音が響くことはなかった。先頭で迎えた9回の第4打席は、楽天の守護神ブセニッツの初球156キロをあっさり三ゴロ。最後の反撃にかけた打線は、3者凡退、わずか6球で力なく攻撃を終えた。

定位置の「4番一塁」でフル出場も、4打数無安打。栗山監督は「オレがどうのこうの言うことじゃないよ」と言葉をもらした。復調を願って先発を外したが、本人に指揮官の思いが伝わったかどうかは定かでない。「その姿を見て、みんなが(変わったと)感じないのであれば、悪いのはこっちかもしれない」と、歯切れは悪かった。

1日ロッテ戦の第3打席(左安)を最後に、19打席連続無安打。ベンチスタートだった6日の楽天戦は代打での出番もなく、今季93試合目で初の欠場だった。中田がベンチを温めている間に、大阪桐蔭の1学年後輩で本塁打と打点を争う楽天浅村が、目の前で活躍。今カード前にはリーグ最多だった中田の打点を軽々と抜いていき、反対に3つの差をつけられた。

残り25試合。中田が“レベチ”な姿を取り戻さない限り、チームに勢いは生まれない。【中島宙恵】