智弁和歌山(和歌山)小林樹斗投手は広島が4位指名し交渉権を確定した。

最速152キロの成長著しい右腕。クローザー専任だった3年夏はスカウト陣をくぎ付けにした。優勝した独自大会では初戦の南部戦に全13球オール直球勝負で大台150キロを初計測。風を裂くような力強いストレート連発に試合を追うごとに評価はうなぎ上り。決勝戦では152キロをマークし、力が入っても低めへ決める制球力も見せた。

成長の転機となったのが、2年夏に現ヤクルトの奥川と投げ合った甲子園3回戦で先発した星稜戦だ。小林は4回途中に1失点で降板したが、先発の奥川は延長13回を3安打1失点の完投勝利。小林は「奥川さんと投げ合えたことが自分のプラスとなった。去年の経験があったから成長できたと思う」。全てにおいて奥川に圧倒され、背中を追う存在となり、急成長の転機となった。目標とする選手は奥川恭伸、岸孝之。和歌山・美浜町出身、182センチ、86キロ、右投げ右打ち。