プロ野球ドラフト会議が26日、都内で行われ、静岡県出身選手がDeNAの5位と6位で指名された。ヤマハの池谷蒼大(そうた、21=浜松市生まれ、静岡高)投手が同5位、静岡商の高田琢登投手(3年)が同6位だった。

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緊張気味だったヤマハ池谷の表情に笑みが広がった。ドラフト解禁となった入社3年目で、いきなりDeNAから5位指名された。同社では、17年に中日から1位指名された鈴木博志投手(23=磐田東)以来の吉報。浜松市内の本社で行われた会見では「小さい頃からの夢だったのでとてもうれしく思う」と、無数のフラッシュを浴びながら喜びを語った。

最速147キロの直球が武器の本格派左腕。目標の選手を問われると、同じ左腕でDeNAの今永昇太(27)を挙げた。日頃から、動画などで参考にする投手だ。「勝てる選手。ストレートを主体に変化球を織り交ぜて打ち取るスタイルがとても参考になっている。同じチームになれたことは自分にとって良かったと思う」と、目を輝かせた。

来月27日には、日立製作所との都市対抗1回戦を迎える。静岡高を卒業後、ヤマハで過ごした約3年間が夢への道を切り開いた。「日本一の目標を掲げている。少しでも力になって、目標を実現できるように頑張っていきたい」。同じくDeNAに指名された静岡商高・高田と「同じ静岡出身としてベイスターズを盛り上げていきたい」と話す池谷が、恩返しを済ませてプロの世界に進む。【前田和哉】