4番の一撃や!! 阪神大山悠輔内野手(25)がDeNA戦(横浜)で勝負強さを見せつけた。両チーム無得点の3回2死一、二塁。DeNA先発京山のスライダーを力みなくとらえた。打球はライナーで左翼上空へ。フェンス直撃の適時二塁打で先制した。

「先制のチャンスでしたし、初回のチャンスでは凡退していたので、ランナーをかえすだけでした。先制できて良かったです」

1回2死二塁の先制機では右飛に倒れていた。この日、2度目の得点圏での打席で結果を出した。これで節目の今季80打点目。3試合連続の打点を刻み、ポイントゲッターぶりを示した。

惜しいひと振りだった。あと50センチほどでオーバーフェンスしている大飛球だった。今季は試合前までリーグ2位の26本塁打。13日中日戦(ナゴヤドーム)でアーチを放って以降、この日の試合前まで14試合、本塁打が出ていない。しかも、リーグ最多の巨人岡本はこの日、ヤクルト戦で2本差の28本塁打に積み上げた。不利な状況でも、1球1打席にベストを尽くした。

セ・リーグは近年まれに見る激しい本塁打王争いを繰り広げている。前日29日までヤクルト村上が大山と並走し、巨人丸も26発目を放って肩を並べた。広島の4番鈴木誠も追う。強打者とのデッドヒートでも、大山は確かな存在感を示す。プロ4年目で初の打率3割にもチャレンジする。「自分の打撃をするだけです。1打席1打席ですね」。残り8試合。すでに打率、本塁打数、打点数のいずれも自己最高の成績を残すスラッガーがラストスパートする。