悔しさをバネに支配下登録をつかむ! オリックスから育成ドラフトで3位指名を受けた仙台大・宇田川優希投手(22=八潮南)と同5位指名で主将の佐野如一(ゆきかず)外野手(22=霞ケ浦)が9日、宮城・柴田町内の同大で指名あいさつを受けた。

2人はドラフト前に育成指名なら入団拒否の意向を全球団に伝えており、10月26日の指名直後は困惑した様子だったが、この日は晴れ晴れした表情。ともに気持ちを整理して入団の意思を伝えた。

最速152キロの直球と落差のあるフォークが魅力の右腕・宇田川は、今日10日が誕生日。「良い気持ちで22歳を迎えられる。今年はリーグ戦や選手権などがなくなり、苦しい1年だった。来年は良い年にしたい」と決意し、進路をプロ入りに固めたことを明かした。今秋リーグ戦では投球回の32回2/3を上回る42奪三振。担当の佐藤スカウトは「持っているポテンシャルが高い。花が開けばセットアッパーやクローザーを考えられる能力がある」と将来性を高評価した。

フルスイングが持ち味の佐野は仙台大OBで、昨年同じく育成でオリックス入りした佐藤優悟外野手(23)と連絡を取って施設環境などを知り、入団への意欲が強くなった。「(佐藤とは)大学で一緒に外野を守ったが、入団すればライバルになる。負けたくない」と心はすっかり、オリックスの一員。牧田編成副部長は「3拍子そろって長打も期待できる。キャプテンシーもある部分を評価した」と説明。今季は育成から投手では漆原、外野手では大下が支配下を勝ち取っており、来季は仙台大コンビが続いてみせる。【相沢孔志】