元プロ野球選手の清原和博氏(53)が今季限りで現役を引退する藤川球児投手(40)にビデオメッセージを贈り、あの「事件」を振り返った。

試合後に行われた引退セレモニーに登場。「藤川投手との思い出といえば、東京ドームで物議を醸したあの事件です。藤川投手は何も悪くありません。サインを出したのは(捕手だった矢野)監督です」と話すと球場が笑いに包まれた。

続けて「自分の野球人生のなかでバットを振ってボールが上を通っていくっていうことは初めてのことでした。完敗です。粉骨砕身。いつ壊れてもいいほど腕を振っていた。これからはゆっくりと肩、肘、そして心を休めて新たな人生に向かってください」とねぎらった。

あの事件とは05年4月の出来事。通算500本塁打がかかった清原氏(巨人)と対戦し、フォークで三振を奪った。清原氏は変化球で勝負されたことに腹を立て「チ○ポコついてんのか」と発言。スポーツ紙に大きく取り上げられ、騒動に発展した。

同6月巨人戦(甲子園)で因縁の清原氏と再戦し、5球連続ストレート勝負などで三振。06年7月の球宴第2戦(宮崎)では全球直球勝負を挑み空振り三振を奪った。藤川は「清原さんに育ててもらった。ホームランを打たれてもよかった」と感謝。清原氏は「球児のボールは火の玉やった」と脱帽した。